司祭ブランタの焦り

 

ハイム城城內
王都ハイム

司祭ブランタ
「それはまことか?

バクラム軍騎士
「ハッ。解放軍の戰力は以前にもまして增えております。

司祭ブランタ
「何故だッ?

暗黑騎士ヴォラック
「樞機卿派に不滿を持つ者が予想以上に多かったということでしょうな。
 樞機卿が死んだことを知り 軍から脫走した者がかなりいると聞いています。
 それに、下の人間から人氣を得ていたネオ‧ウォルスタ解放同盟を取りんだことも、その要因でしょう。
リーダーのデニムという男、案外、革命家より政治家の方が向いているのかもしれませんな。

司祭ブランタ
「他人事のように申すなッ。貴公らの責任ではないかッ!
 だから言ったのだ。ライムに侵攻した際、一氣にアルモリカを叩くべきだったのだ!
 ええいッ、今からでも くはないわ!アルモリカを攻めるのだッ!!

バクラム軍騎士
「ハッ、ただちに。

暗黑騎士ヴォラック
「猊下、お待ちください。バクラム軍だけで勝てるとお思いなのですか?

司祭ブランタ
「暗黑騎士團は動かぬと申すのか!?

暗黑騎士ヴォラック
「我が主との約束を忘れたわけではございますまい?

司祭ブランタ
「『約束』だと?
 ヴァレリアの支配者となるまで如何なる助力も惜しまぬ 、そう約束したのは貴公らではないかッ!
 その約束は未だ果たされたおらんぞ!
 なのに、このわしに貴公らの『約束』のみを押し付けるというのか!

暗黑騎士ヴォラック
「お怒りをお鎮めくださいませ。
 アルモリカ軍との間で事を起こさぬのは それなりの腹案があってのこと。
 今しばらくの辛抱でございます。

司祭ブランタ
「貴公ら暗黑騎士團は何を企んでおる?
 まさか、我がバクラムを裏切り、解放軍側へ寑返ろうなどと言うのではあるまいな?

暗黑騎士ヴォラック
「猊下ッ! 我らを信用できないと仰せられるのかッ!!

司祭ブランタ
「しかし、このままでは 。

暗黑騎士ヴォラック
「猊下、案ずることはございません。すべて、我らにおまかせを 。

司祭ブランタ
「 わかった。よきにはからえ。

暗黑騎士ヴォラック
「御意のまま。

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