古都ライム

 

古都ライム
ヴァイス
「 久しぶりだな。こんなところでおまえと會えるなんて思わなかったぜ。

デニム
「ヴァイスッ、どうしてこの町に ?

ヴァイス
「聖騎士の助力を得るために訪れたのだがあいにく留守のようでな。

アロセ-ル
「ヴァイス樣ッ、ご命令をッ!!

ヴァイス
「やめておけ、アロセール。貴重な戰力を失うわけにはいかない。

アロセ-ル
「しかし、こいつらは解放軍の中核を成す兵士たち。今、ここで叩いておけば 。

ヴァイス
「そういってガズンは死んだんだぞ。勝手な行動をとるんじゃないッ。

カチュア
「アロセール、どうしてここに? ヴァイス あなたが、まさか!?

ヴァイス
「心配するな、カチュア。オレたちの敵はおまえらじゃない。

アロセ-ル
「私は許さないッ! 今度こそ兄の仇をとってやるッ!!


アロセール
「權力の亡者めッ。わたしが引導を渡してやるッ!

ヴァイス
「チッ 、こんなところで戰鬥を!アロセールめ、あれほど言ったのにッ。
ヴァイス
「兵をひけッ、デニム! オレたちが戰って何の意味がある?
 オレの敵はおまえじゃない。おまえを背後から操っている公爵が本當の敵なんだッ!
 やつが目指しているのはウォルスタ人の解放なんかじゃない。自分の王國の建設だ。
 そのためなら同胞を犧牲にすることさえいとわない。
 そもそも民族の對立だってあいつが仕組んだモノなんだ。
 そうさ、オレたちの敵は民の意志を無視し、民を道具として使おうとするヤツラなんだッ。

デニム
「ヴァイス、おまえの言っていることはただのきれいごとさ。
 言うだけなら、誰だって言える。でも、本當に大事なことは言葉よりも行動だ。現實から逃げたおまえに何がわかる!

ヴァイス
「オレが逃げただと? ばかなッ! 逃げたのはおまえさッ!
 努力することをせずに、現實に妥協してしまったのはデニム、おまえだぞ。
 たとえそれが無馱とわかっていても人は前進することをやめてはならない。
本當の變革とはそういうもんだ。
 なのに、お前は放棄してしまった。大切な夢や理想を、目先の利益のために棄ててしまったんだッ!

デニム
「それは違うッ! 僕は理想を棄ててなんかいないぞ!
 一足飛びに理想を實現できるものかッ。現實は少しずつしか變わらないんだ。
できることからやるしかないだろ!
 なのにヴァイス、きみは現實を無視し、急速な變化を押しつけようとしている。
 それは民が望んだものか?
 きみのやり方は間違っている。あせるなッ、時を待てッ!
 少しずつ變えていけばいいんだッ!

ヴァイス
「 殘念だぜ。おまえならわかってくれると思っていたがな。


ヴァイス
「くそ 、齒がたたん。ここはひとまず退卻だ。
 ん!? なんのさわぎだ?


アロセール<死亡時>
「 ああ、兄さん、ごめん、仇を 討てなかった

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