二人きりの姊弟

 

アルモリカ城城內
デニム
「姊さんッ!待って、姊さんッ!

カチュア
「私に何か用かしら?英雄さん。

デニム
「 まだ怒っているのかい?

カチュア
「 用がないなら、行くわよ。

デニム
「父さんが生きている 。父さんが生きているんだ、姊さん!

カチュア
「なんですって!?

カチュア
「 そう。あの人が生きているの。で、どうするの?

デニム
「どうするの って、姊さん。助け出すにきまっているじゃないか!

カチュア
「 本當の親でもない人を?

デニム
「え???

カチュア
「あの人は私たちの本當の親じゃないの。私たちは捨て子なのよ 。

デニム
「そ、そんな 。ウソだッ!父さんが本當の父さんじゃないなんて!

カチュア
「ウソじゃないわ。以前話しているのを聞いてしまったのよ。
 私たちに肉親はいないのよ!この世の中で、血のつながった 家族と呼べるのはあなただけ!

デニム
「どうしてッ?そんな話を今頃になって、どうして僕にッ!?

カチュア
「 あなたが離れていくからよ。

デニム
「離れていく?僕はいつも姊さんの側にいるじゃないか!これからだって!

カチュア
「ウソよッ!あなたはいつか私を置き去りにするわ!
 あなたがヴァイスを見捨てるように、私を忘れるのよ !

デニム
「ね、姊さん 。

カチュア
「たった二人きりの姊弟なのにッ!!

デニム
「姊さんッ!

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